ホーム社内での立居振舞術気に入らなければ苛める(2)―いじめられたときの対処法
ここまではいじめられないための行動を考えてきました。
ここからは、実際にいじめられてしまったときの対処法です。
それでは、以下のいじめられている環境ごとに対処法を考えていきます。
上司からいじめられる人は、上司のメンツをつぶしたために逆恨みされている場合と、上司の思い通りに動かないために嫌われている場合があります。
まずは自分はどちらの理由でいじめられているのかを認識しなければなりません。
周りの人のうわさなどを聞いて、上司が自分をなぜ嫌っているのかを理解しましょう。
上司のメンツをつぶしてしまったための逆恨みであるならば、ことあるごとに上司を立てるように行動するしかありません。
手柄を譲るもよし、他の人から上司を尊敬していると言っていた、と上司の耳に入るように仕向けるもよし。
折につけて御礼を言うなど、可愛げをみせましょう。
飲みに誘って悩みを打ち明けるのもいいでしょう。
人は相談されると嬉しく思うものです。
相談したら、翌日には聞いてもらったお礼を言うのも忘れずに。
上司の思い通りに動かないために嫌われている場合というのは、あなたの能力の高低に関わらず、上司の期待に応えられていないことが理由です。
あなたの能力が高い場合の解決法は簡単です。
あなたが上司に従順であることを示せばいいのです。
つまり、上司の指示に従って動けばいいということです。
あなたの能力が低い場合は上司の期待にこたえるのは難しいかもしれません。
いずれにせよ、上司からいじめられている場合は、完全勝利を狙うのはあまり得策ではありません。
経営陣から、上にたてつくヤツ、と思われかねません。
そうなってしまうと、あなたは目を付けられてしまい、やがてあなたの立場は悪い状況へと追い込まれていってしまうでしょう。
どうしても上司からのいじめが止まらない場合には、異動を申し出るのも手ですが、これは最終手段と心得ましょう。
一人の悪意のある同僚からいじめを受けている場合の対処法としては、仲良くなる方法と、反撃する方法があります。
仲良くなるには、多少へりくだる必要があります。
相手を立てたり、共感することによって、相手の気分を良くし、いじめるよりも仲良くしておいた方が得策だと思わせるように行動するのです。
実行するには、自分を殺さなくてはならないため、忍耐が必要です。
次に、反撃する方法ですが、あなた一人で直接対決するのはリスクが大きいので、周りを巻き込みましょう。
上司に相談するのもいいのですが、上司は部下同士のいざこざに首を突っ込むと、自分が嫌われかねないので、面倒くさがる傾向にあります。
話は聞いたけど、解決は自分でしてほしい、というのが本音です。
とはいえ、上司に自分の現状を訴えておくことは必要です。
相手が上司にあなたの悪口を吹き込む可能性があるからです。
何もしてくれない上司であったとしても、自分が悪者ではない、ということは知っておいてもらわなければなりません。
その上で、仲のいい人はもちろん、別の部署の第三者に聞いてもらったり、もっと上の地位の人に聞いてもらったりしましょう。
これも、相手がやるかもしれないからです。
自分だけが沈黙していることは、相手の言い分がそのまま通ってしまうことを意味します。
だから、自分もなるべく発信していかなければなりません。
また、話を聞いてもらうのは、いじめてくる相手よりの上の立場にある人が望ましいです。
相手に、あなたよりも上の立場の人たちを抑えられてしまったら、勝ち目はどんどんなくなっていってしまいます。
このように周りの人を抑えた上で、仕事でも相手を上回りましょう。
事が問題視されたときには、最終的にはあなたと相手と、どちらをその部署に残すかという判断になってきます。
そのときに、必要だと思われるには、仕事で唯一無二の使える人材だと認識されていることです。
できれば、相手がミスをした仕事についてもチェックしておき、上司や第三者に相談するときに、それとなく伝えてしまいましょう。
複数の人からいじめられている場合には、過去のあなたの言動が引き金となっている可能性があります。
また、一人の悪意ある人が、周りを味方につけている場合もあります。
過去のあなたの言動が引き金となっている場合には、何の件について怒りを買っているのかを正確に把握し、それについて謝罪しましょう。
自分が悪いのであれば、素直に謝ることです。
社内で勝ち負けやメンツにこだわって、意地を張っても何もいいことはありません。
一人の悪意のある人が周りを巻き込んでいる場合には、周りの誤解を解くことが先決です。
そのためには、隙を見せないことと、味方を作ることが必要です。
隙を見せないこととは、熱心に仕事に打ち込み、少なくとも仕事面では、上司も同僚も、文句のつけようがない結果を出しておくことです。
その上で、他の部署でも構わないので味方を増やしましょう。
自分の現状を訴えるのです。
飲みに行って悩み相談のように話してもいいでしょう。
味方が増えれば、心強くなります。そして、味方になってくれた人から周りの人に、「思っているような酷い人ではない」と話を吹き込んでもらうことで、誤解を解いていきましょう。
最終的に、一人の悪意のある人が、実は悪いヤツだった、と化けの皮がはがれるようにもっていくことができれば、解決します。