ホーム自分が楽になる社員教育術一度言っても聞かなければ、聞くまで言い続ける
何事にも例外はあるものですが、こと社員教育・後輩教育に関しては、例外を認めることはあまりいことではありません。
何かを教えたり、注意したりするのであれば、必ず定められた方針に則って行わなければなりません。
新人の振る舞いを見ていて、注意しなければいけない事象が発生した場合、一度は注意したのに、二度目は面倒なので注意しなかったとします。
すると、「あの人は気分屋なんだな」と思われてしまいます。
その結果、注意された時だけ改めるようになり、注意されなければ同じ問題行動を繰り返そうとするようになります。
例えば会社に着てくる服装として、就業規則にジーパンが禁止とされていたとします。
このとき、慣習的に男性はスーツで来ることになっているけれど、女性は特にそういった慣習がない場合には、女性は好きな格好で会社に来るでしょう。
それを見た男性社員もジーパンくらいは問題ないと考えてしまうのです。
このとき、「ジーパンは禁止だ」と伝えると、しばらくは履かないけれどほとぼりが冷めた頃にまた履こうとするでしょう。
「女性は皆、好きな格好をしているではないか」という気持ちがその男性社員の中にあり、納得できていないので、繰り返そうとするのです。
この場合であれば、女性もラフな格好を認めずにスーツ着用にするか、男女とも細かく服装についての規定を設けるか、男性も好きな格好を認めるかを定め、ジーパンを禁止するのであれば、なぜ禁止なのかの理由を明らかにしましょう。
その理由はもちろん納得のいくものでなければなりません。
このようにしっかりと定めを作ることで、例外は潰してしまいましょう。
そして、決まりを破ったのであれば、毎回必ず注意しましょう。
教育で重要なことは、教育する側であるあなたが、なめられてはいけない、ということです。
「この人は怖くないので、何を言われても無視して大丈夫」と思われてしまったら、あなたの言うことは聞かなくなり、仕事も自分の好き勝手に振る舞うようになってしまいます。
モンスター社員のできあがりです。
あなたがなめられないようにするには、あなた自身が仕事で有能であり、頼りになることを示すことです。
仕事のできる人には誰でも一目を置きます。
また、上司から頼りにされている人は、後輩も尊敬します。
その上で、後輩を注意するときは徹底的に注意します。
もし後輩が、同じ過ちを犯したときには、「前に注意したのにまた同じ過ちを繰り返すようでは、言っても無駄だな」と諦めてしまってはいけません。
何度でも、ダメなものはダメだと伝えましょう。
例外を認めるのはよくないことですが、あなたより上の立場の人が問題のある行動をしている場合には、あなたは注意することは難しいことがあります。
こういう場合には、無理やりその人を注意するのではなく、「悪い手本」として後輩を教育するための教材にしてしまいましょう。
「繰り返す」ということは、このようにダメ出しをするときだけでなく、自分の考えを相手に伝えるときであっても効果的です。
ことあるごとに、自分が何をしたいと思っているのかを相手に伝えると、その考えが皆に浸透し、理解を得られるようになるものです。
注意するときも、同じ過ちを繰り返したら、その都度何度でも注意することで、「これは本当にしてはいけないんだ」と理解させると共に、「この先輩は、ダメなものは絶対に認めない人だ」と理解させましょう。