先輩として後輩の教育をするということは、後輩の面倒を見るということです。
後輩の面倒をみるからには、あなたの言うことを受け入れてくれなければ困ります。
すなわち、これまで述べたように「この人の言うことを聞いておかないとまずそうだな」と思わせることが重要になってくるのです。
それには、恐怖心によって支配することが手っ取り早いのですが、それだけでは、反抗心も煽ってしまい、結局は業務に混乱を招いてしまい、最悪辞めていってしまうことも考えられます。
そこで、恐怖心で相手の心を支配するのではなく、頼りになる先輩として認められるようにしましょう。
そのためには、先輩として仕事ができることはもちろん、プライベートでも相談に乗ってあげるような人間関係をつくっておきましょう。
以下に、後輩社員のプライベートに関わって、より信頼関係を増す方法について、考えていきます。
相手のプライベートにまで食い込み、お互いの信頼関係を築くためには、まず、相手の興味の対象を知りましょう。
通勤途中や仕事の合い間、休み時間などに雑談をして、何に興味を持っているのかを聞いてみましょう。
自分の興味の対象を色々と披露してみて、興味の有無を確認してもいいでしょう。
相手の興味の対象が、自分の興味の対象と合致していれば、話が合うので新密度は高まるでしょう。
もし相手の興味の対象が自分と違った場合、あなたの方から近づいていきましょう。
相手の興味の対象について、理解を示すと同時に、どんなものなのかを調べてみて、わからないことがあれば、聞いてみましょう。こういうことを通して、仕事以外の話もできるようになりましょう。
話をしていく過程で、携帯電話の番号やメールアドレスを交換しましょう。
そして、何かあればメールを打つなどして、こまめに連絡を取りましょう。
メールをたまに送ることで、より親しい間柄を演出できます。
相手が調子が悪くて会社を休んだ時には、お見舞いのメールを送り、何か会社でニュースがあれば教えるなど、情報を提供しましょう。
そのうちに、相手もあなたに情報を送ってくれるようになり、情報交換・情報共有ができるようになるでしょう。
よく話をするようになれば、そのうちに食事に誘ってみましょう。
最初は昼食を会社の周辺で食べに行くというようなことから始め、やがては仕事帰りに飲みに誘ってみましょう。
お酒の席で雑談をすることで、より仲良くなることができます。
そこまでしなくても、外出先から戻るときに喫茶店で少し休んでみるとか、要は一緒に雑談をする機会を増やすということです。
雑談をする機会を増やせば、仕事仲間である以上は自ずと仕事の話や愚痴もすることになるでしょう。
一緒にレジャーに行くようになれば、相当親密な関係になったと言えます。
どちらかまたは双方が結婚していれば、家族ぐるみでもいいし、独身ならば数人誘って皆で食事に行くのもいいでしょう。
また、相手が得意なスポーツやはまっている趣味などがあれば、それに興味を示して「教えてほしい」といって、普段の主従関係を逆転させてみるのもいいでしょう。
相手にとっては、いつもとは違い、自分が教える立場に立つことができるので、新鮮に感じるし、先輩が自分に教えを乞う一面を見て、人間性を感じ取ってくれるかもしれません。
もちろん、レジャーに行くほどの人間関係は必要ないかもしれません。
そこまでの人間関係を築けることは少ないでしょう。
食事に行ける程度の関係ができるのが理想です。
このようにして、相手のプライベートに食い込むことは、 あなたのプライベートもさらけ出すということになります。
お互いのプライベートを見せ合うことで、親近感がわき、これまで以上に仕事においても話をしやすい環境をつくることができます。
そうなれば、あなたが仕事において注意したりアドバイスすることも、聞いてくれるようになるでしょう。