ホーム無難にこなす苦情対応術休みの日に問い合わせがあった場合
あなたが休日出勤をして、周りに誰もいない時にクレーム電話がかかってきたらどうしますか?
自分が担当ではなく、話の内容が理解できないのであれば、苦情の内容を受けておいて、「後日担当から連絡させます」というでしょう。
それが普通の対応です。
しかし、相手によっては、「そんなに待たせるのか、すぐに電話させろ」「誰が担当かなんて関係ない、同じ会社の人間だろう」と怒る人もいます。
ですから、ある程度の質問やクレームには、受け答えできるようにしておくことが大切です。
そのためにも、前回述べたような統一基準によるマニュアル化を行い、クレーム対応集を作っておきましょう。
それを困った時にはすぐに見られるようにしておき、また、普段からそのファイルを読んでおけば、どのようなクレームが起こりやすいかなどもわかります。
さらに、緊急の連絡先などもわかるようにしておけばベストです。
さて、ここではマニュアル化する場合のポイントを説明します。
まずは、実際に受けたクレームを抽出して、それに対してどのように対応したかを、エクセルなどの表に時系列で記録しておきましょう。
この資料を元に以下のようにマニュアル化します。
そのクレームが今まで何回寄せられているか、頻度の高いものから掲載します。
頻度が高いということは、よくあるということです。
よくあることに関しては、誰もがそういうクレームが来やすいということを認識し、それへの対応を頭に入れておく必要があります。
また、その問題がなぜ頻繁に発生するのかを考え、問題をなくするように原因を追究し、問題の根本解決を図ります。
そのクレームの原因が根深く、法令や業界の慣習、商品の根本的な問題など、解決には相当な時間塗料力を要したり、高いコストがかかるようなものなのか、それともちょっとしたことに気を遣えば回避できる問題なのかを洗い出します。
比較的軽度な問題であれば、すぐに解決のための方策を考えて、前者に対応策を配布できます。
また、根が深い問題であれば、どのように答えれば相手に納得してもらえるのか、また代替案として、どのようなことが考えられるのか、解決への道のりを絞り込みましょう。
また重度の高いものは、担当者レベルでどうにかできるものではないこともあります。
そういう場合には、広報や高い地位の人の見解など、特定の担当者に処理を集中させることもあります。
問題は、クレームを受けた人によって、毎回対応が違ってはならない、ということです。
毎回違う対応をしてしまうと、「前に話した人は、もっと対応がよかった」と言われてしまいます。
ですから、ここは個人の力量に任せるのではなく、チームプレーによって、統一見解の対応方法を考えなければなりません。
休日出勤しているということは、普段はやらないけれど、わざわざ出てこなければならない仕事をしているはずです。
通常業務であれば、電話の受け付けも仕事の一つとしてとらえることができますが、休日に仕事をする場合には、他のことをする余裕は、あまりないでしょう。
だからこそ、クレーム電話を受け付けた時には、迅速に対応できるようにしておきましょう。
クレーム電話のせいで貴重な休日勤務時間が2時間も3時間も削られてしまっては意味がありません。
やむなく「担当者がいないので」ということで先延ばしにすることもあるでしょうが、そうするにしても、ある程度の見通しを相手に与えて、後の処理は担当者がする、という風にしておきたいものです。
できれば、その場で短時間で解決できるのが理想です。
そのためにマニュアル化を推進し、普段からクレーム対応マニュアルを読ませるようにしましょう。
これは、クレームに限らず、お客様からの問い合わせでも同じことです。